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MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣」(シバタナオキ/日経BP社)
について紹介したいと思います。

著者は元・楽天の執行役員で、現在はシリコンバレーでSeachManを創業・経営しています。
その傍ら「note」で「決算が読めるようになるノート」を連載しており、本書はその書籍化です。

本書は読者が自ら決算を読む「習慣」をつけるようになることをゴールにしています。
そして業界・ビジネスモデルごとに分類し、方程式化・公式化できるように構成されています。

紹介されている業界・ビジネスモデルは以下の通りです。
・ECビジネス
・FinTechビジネス
・広告ビジネス
・個人課金ビジネス
・携帯キャリア

以下、本書の良かった点とそうでない点を記載します。
○(業界人だけあって)上記ビジネスの理解に役立つ
△方程式化・公式化が結論ありきで、他の業界に活かせる形になっていない
×方程式化・公式化は売上部分のみでそれ以外の強みを読み解く点は皆無

本書と重複する部分もありますが、私なりの決算おすすめの読み方を紹介します(=゚ω゚)ノ
①決算説明資料から読む
→基本的にはポイントが絞られて必要な情報が掲載されているのでまずはこちらから。
 しかし、②と違って定型ではないので意図的に情報を隠すこともできます。
 そのため②③④との併用が必要です。

②決算短信は最初のページだけでOK(最初は)
→投資するために最低限必要な財務情報はここに掲載されています。
 私は基本優待投資家(安定重視)なので、自己資本比率、配当性向は要チェックポイントです。

③過去の資料と読み比べる
→いつの間にか言っていることが変わったり、言わなくなったりすることがあります…
 人と同じで会社にもクセがありますから、それを理解することが大切です。

④同業他社の資料と読み比べる
→なぜ儲かっているのか儲かっていないのか、理解するには同業他社と比べるのが一番です。
 儲かっているのであればその源泉は何か、それは今後も維持できるのかを考えます。
 そうでないのであれば今後改善の余地はあるのか、その可能性(確率)を考えます。

良く考えたら本書のターゲットって投資家じゃないような…
表紙にも「世界で通じる最強のビジネス教養」って書いてあるし(笑)

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プロフィール

RYU

Author:RYU
某企業で財務の仕事をしています
その知識を投資に活かしています

日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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雑誌に掲載されました

☆ダイヤモンド・ザイ2018年6月号
☆ネットマネー2017年8月号
☆マネーポスト2017年春号、夏号

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