ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか?
- 2019/03/26
- 20:00
「ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? 」
(ダニエル・カーネマン/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)について紹介します。
著者の専門は意思決定論および行動経済学です。
「プロスペクト理論」などを経済学に統合した業績が評価されノーベル経済学賞を受賞しています。

本書では脳の中の二つのシステムをシステム1とシステム2と呼んでいます。
それぞれの働きは以下の通りです。
システム1とシステム2は相互に作用し、概ね上手くいきます。
しかし、システム1にはバイアス(ある特定の状況で決まって起きる系統的エラー)があります。
それは本来の質問を易しい問題に置き換えて答えようとするきらいがあるうえに論理や統計が分からない。
もう一つの欠陥はスイッチオフできないことです。
面白いと思ったのが、ミュラー・リヤー錯視の話です。
二本の線が平行に並んでいて、向きが異なる矢羽根がついているあの図です。
あなたのシステム2は二本の線が同じ長さであることを知っている。
それでもあなたには、下の線のほうが長く見えているのだ。
まさにその通りです(汗)
つまり分かっていてもシステム1に引っ張られますよ、という話が主題です。
以下、印象に残った文書を紹介したいと思います。
最後は中々に辛辣ですね(笑)
下巻はプロスペクト理論をはじめ、投資に関する項目がありそうなので読んでみたいと思っています。
※2019年7冊目
(ダニエル・カーネマン/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)について紹介します。
著者の専門は意思決定論および行動経済学です。
「プロスペクト理論」などを経済学に統合した業績が評価されノーベル経済学賞を受賞しています。

本書では脳の中の二つのシステムをシステム1とシステム2と呼んでいます。
それぞれの働きは以下の通りです。
・「システム1」は自動的に高速で働き、努力はまったく不要か、必要であってもわずかである。また、自分のほうからコントロールしている感覚は一切ない。
・「システム2」は、複雑な計算など頭を使わなければできない困難な知的活動にしかるべき注意を割り当てる。システム2の働きは、代理、選択、集中などの主観的経験と関連づけられることが多い。
システム1とシステム2は相互に作用し、概ね上手くいきます。
しかし、システム1にはバイアス(ある特定の状況で決まって起きる系統的エラー)があります。
それは本来の質問を易しい問題に置き換えて答えようとするきらいがあるうえに論理や統計が分からない。
もう一つの欠陥はスイッチオフできないことです。
面白いと思ったのが、ミュラー・リヤー錯視の話です。
二本の線が平行に並んでいて、向きが異なる矢羽根がついているあの図です。
あなたのシステム2は二本の線が同じ長さであることを知っている。
それでもあなたには、下の線のほうが長く見えているのだ。
まさにその通りです(汗)
つまり分かっていてもシステム1に引っ張られますよ、という話が主題です。
以下、印象に残った文書を紹介したいと思います。
・感情というしっぽは合理的な犬を振り回す
・説得力の高い原因を暗示するような統計結果であっても、長年の信念や個人的経験に根差した信念を変えるには至らない。その一方で、驚くべき個別の事例は強烈なインパクトを与え、心理学を教えるうえで効果的な手段となりうる。
・なぜ投資家は、アマチュアかプロかを問わず、自分たちのほうが市場よりうまくやれると頑固に信じ込んでいるのだろうか。そのような信念は、彼ら自身の大半が認めている経済合理性に反しているうえ、自身の芳しくない投資成績から得られる教訓にも反しているというのに。
最後は中々に辛辣ですね(笑)
下巻はプロスペクト理論をはじめ、投資に関する項目がありそうなので読んでみたいと思っています。
※2019年7冊目
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