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ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学 入山 章栄

今回は「ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学」(入山 章栄/
日経BP社)
について紹介したいと思います。

投資とは直接関係ありませんが、投資先である企業、あるいはビジネスを経営学
という視点で見てみるのも面白いことだと思います。

個人的に面白いと感じたのは以下の章です。

【Part3】先端イノベーション理論と日本企業
第7章 「チャラ男」と「根回しオヤジ」こそが、最強のコンビである

「創造性の欠如の問題」と「創造性から(イノベーションのための)実現への橋渡し
の欠如という問題」はまったくの別物で、更に重要なのが、それぞれに求められる
要件がまったく逆であると説きます。

これは私のサラリーマン人生の感覚と上手くマッチしますね。

【Part5】グローバルという幻想
第11章 真に「グローバル」な会社は、日本に3社しかない

ある経営学者の研究の定義によると、「真にグローバルな企業」(2003年データ)
はソニー、キヤノン、マツダとなっています。

「自社のアジアで通用する強み(Regional Specific Advantage,RSA)が、そのまま
世界中で通用するFSA(Firm Specific Advantage,FSA)とは限らない」という
認識を持つことが肝要だ、という至極まっとうなことが書かれています。

但し、これは凄く重要で、海外に進出する企業の多くが失敗しているのはここの
誤認にあると思います。

【Part8】同族企業とCSRの功罪
第17章 日本最強の後継社長は「婿養子」である

弊害が多いと見られがちな同族企業について取り上げています。私は経営者が
優秀であれば同族企業の方が優位だと考えており、その考えが必ずしも間違い
ではないことを示してくれます。

【Part9】起業活性化の経営理論
第20章 日本の起業活性化に必要なこと(2)サラリーマンの「副業天国」

ハイブリッド起業が起業リスクを軽減する手法として提唱されています。
簡単にいうと「副業」ですね。

先日、とある大手企業が副業を解禁するというニュースがありましたが、副業禁
止は色々な意味で時代遅れですね。

「世界最先端の経営学の知」に触れ、自身のビジネスへの示唆や思考の整理の
軸を得ることができる有益な本だと思います。


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プロフィール

RYU

Author:RYU
某企業で財務の仕事をしていました
その知識を投資に活かしています

日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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雑誌に掲載されました

☆ダイヤモンド・ザイ2018年6月号
☆ネットマネー2017年8月号
☆マネーポスト2017年春号、夏号

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