ソフトバンクグループ 公募ハイブリッド社債(公募劣後特約付社債)とは?
- 2016/08/27
- 23:25
ソフトバンクグループは2016/8/24に「公募ハイブリッド社債(公募劣後特約付社債)の
発行に関するお知らせ」を発表しています。
今回は本社債の商品特性を紹介したいと思います。
なお、調べて書いていますが間違っている可能性もあります。
投資は自己責任でお願いします。
一生懸命書いているな、と温かく見守っていただければ幸いです。
■発行体概要
・移動通信等を展開する総合通信会社
・2013年7月 米国の大手移動通信事業者Sprint Corporationを約1.8兆円で買収
・2016年7月 英国の半導体設計業者ARM Holdingsに対し約3.3兆円での買収を提案
■起債の背景・目的
・ARM社買収後の財務基盤強化のために、格付機関からの資本性評価を意識
・格付会社(JCR及びS&P)から資本性の認定(発行総額の50%を想定)を受ける予定
※JCRは2016/8/24に予備格付BBBの付与及び資本性50%の認定を公表
■内容
主に個人投資家向けである第3回の内容を見ていきましょう。
発行金額は3,500億円です。凄いですね…
利払繰延条項・期限前償還条項(コール)付無担保社債となっています。
利払繰延条項は任意/累積型で資本性50%の商品では通常の設計です。
あまり気にしなくても良いかと思います。
詳細は2016/8/24の訂正発行登録書(P4~)で確認できます。
EDINETで検索できます。

年限は25年。
但し、5年以降は当社の裁量で期限前償還が可能です。
ではいつ期限前償還されるかと言うと、それは5年後です。
早いですか?
なぜなら5年後にはJCRの資本性の認定は25%、S&Pは0%まで低下するからです。
※詳細は説明すると長いので割愛します(S&Pは現時点では想定)
格付機関からの資本性評価を意識して本社債を発行している訳です。
資本性が0になれば、(通常より高い金利で)発行している意味がなくなります。
よって、コールの蓋然性が高いと言えるのです。
コールの蓋然性を判断する際には金利のステップアップも見ます。
しかし、本社債は累積ステップアップが0.3%と低く、こちらだけでは判断できません。
■コールされた場合
投資家は期限前償還されたら、サヨウナラです。
当社は基本的には本社債と同等の資本性が認定される商品により借り換えします。
但し、一定の要件を満たす場合には借り換えしなくてもOKです。
詳細は2016/8/26の訂正発行登録書(P5)を参照ください。
私の目には緩い基準に映ります。
■コールされなかった場合
機関投資家は5年コールの蓋然性が高いと見做して本社債を購入します。
よって、コールされない場合には今後の起債に悪影響を及ぼす可能性があります。
(投資家との一種の信頼関係を損ねることになります)
■まとめ
ハイブリッド社債は「三方良し」の商品だと評価しています。
・発行体は株式より低いコストで資本性調達ができる
・投資家はマイナス金利で運用難の中、一定の利回りが確保できる
・格付機関/証券会社は新しい商品の提供で手数料が確保できる
但し、規律が緩んでいる点を懸念します。
上記の商品設計を踏まえ、金利(仮条件 年2.9~3.1%)が適切かどうかは個人の判断
だと思います。
ちなみに私は本社債を購入しません。
なぜなら、ソフトバンクには手を出さないと決めているからです。
発行に関するお知らせ」を発表しています。
今回は本社債の商品特性を紹介したいと思います。
なお、調べて書いていますが間違っている可能性もあります。
投資は自己責任でお願いします。
一生懸命書いているな、と温かく見守っていただければ幸いです。
■発行体概要
・移動通信等を展開する総合通信会社
・2013年7月 米国の大手移動通信事業者Sprint Corporationを約1.8兆円で買収
・2016年7月 英国の半導体設計業者ARM Holdingsに対し約3.3兆円での買収を提案
■起債の背景・目的
・ARM社買収後の財務基盤強化のために、格付機関からの資本性評価を意識
・格付会社(JCR及びS&P)から資本性の認定(発行総額の50%を想定)を受ける予定
※JCRは2016/8/24に予備格付BBBの付与及び資本性50%の認定を公表
■内容
主に個人投資家向けである第3回の内容を見ていきましょう。
発行金額は3,500億円です。凄いですね…
利払繰延条項・期限前償還条項(コール)付無担保社債となっています。
利払繰延条項は任意/累積型で資本性50%の商品では通常の設計です。
あまり気にしなくても良いかと思います。
詳細は2016/8/24の訂正発行登録書(P4~)で確認できます。
EDINETで検索できます。

年限は25年。
但し、5年以降は当社の裁量で期限前償還が可能です。
ではいつ期限前償還されるかと言うと、それは5年後です。
早いですか?
なぜなら5年後にはJCRの資本性の認定は25%、S&Pは0%まで低下するからです。
※詳細は説明すると長いので割愛します(S&Pは現時点では想定)
格付機関からの資本性評価を意識して本社債を発行している訳です。
資本性が0になれば、(通常より高い金利で)発行している意味がなくなります。
よって、コールの蓋然性が高いと言えるのです。
コールの蓋然性を判断する際には金利のステップアップも見ます。
しかし、本社債は累積ステップアップが0.3%と低く、こちらだけでは判断できません。
■コールされた場合
投資家は期限前償還されたら、サヨウナラです。
当社は基本的には本社債と同等の資本性が認定される商品により借り換えします。
但し、一定の要件を満たす場合には借り換えしなくてもOKです。
詳細は2016/8/26の訂正発行登録書(P5)を参照ください。
私の目には緩い基準に映ります。
■コールされなかった場合
機関投資家は5年コールの蓋然性が高いと見做して本社債を購入します。
よって、コールされない場合には今後の起債に悪影響を及ぼす可能性があります。
(投資家との一種の信頼関係を損ねることになります)
■まとめ
ハイブリッド社債は「三方良し」の商品だと評価しています。
・発行体は株式より低いコストで資本性調達ができる
・投資家はマイナス金利で運用難の中、一定の利回りが確保できる
・格付機関/証券会社は新しい商品の提供で手数料が確保できる
但し、規律が緩んでいる点を懸念します。
上記の商品設計を踏まえ、金利(仮条件 年2.9~3.1%)が適切かどうかは個人の判断
だと思います。
ちなみに私は本社債を購入しません。
なぜなら、ソフトバンクには手を出さないと決めているからです。
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